1記事で丸わかり!ダイビングライセンスの講習内容を徹底解説
ダイビングのライセンスの取得を考えてるけど、実際に講習はどんなことをやるのか気になりますよね。
今回は、具体的にライセンス講習ではどんなことをやるのか解説していきたいと思います。
ライセンスの種類は多数ありますが、ここではオープンウォータダイバーの講習内容を解説していくので最後まで読み進めてみください。
今回の記事で漠然としていたライセンス講習のイメージを具体的に感じてもらえれると嬉しいです。
予めどんなことを行うのかわかっていると講習中も少し余裕が持てて、習得もしやすくなりますよ!
目次
ダイビング団体による講習の違いは?
ダイビングライセンスを発行しているダイビング団体は多数ありますが、基本的に講習内容は同じようなものになっています。
というのも、ライセンス講習では、ダイビングに必要な技術や安全のための知識など必要になることは決まっているため、それを取得するためのライセンス講習の内容はおのずと同じになるわけですね。
代表的なダイビング団体
- PADI
- SSI
- CMAS
など
ダイビングライセンスの種類
ダイビングライセンスと一口に言ってもいろんな種類のライセンスが存在します。
- スクーバダイバー
- オープンウォーターダイバー
- アドバンスドオープンウォーターダイバー
- レスキューダイバー
- ダイブマスター
このようにダイビングライセンスにはいくつか種類があり、もちろん、それぞれ習得することが違うので講習内容も違います。
今回はオープンウォーターダイバーのライセンス講習について詳しく解説していきますね。
講習内容を大きく分けるとこの3つ
ダイビングライセンス講習の内容は以下の3つの内容にわかれています。
- 学科講習
- 限定水域講習
- 海洋実習
基本的には、学科講習をすべて終わらせてから水域での実習を行います。
しかし、開催するダイビングショップのやり方や旅行スケジュールによっては、午前中にその日の海洋実習に必要な部分の学科をやって午後に海洋実習をやる。
という風に一気に学科を進めずに講習を開催する場合もあります。
一気に学科をやると覚えることが多すぎて、なかなか頭に入らないということもありますが、少しずつ勉強しながら、実際に水中で体で体感するとより理解も深まりますし、覚えやすくなるというメリットもありますよ。
プールや波のない海の浅瀬などの「足がつき穏やかな水深のこと。
それでは、実際に学科講習・限定水域講習・海洋実習でどんな内容の講習が行われるのかお話していきますね。
学科講習
学科講習は各団体のマニュアルを通して学んでいきます。
マニュアルの内容は5章にわかれて色々なことが学べる内容となっています。
- 水中世界について
- ダイビング器材について
- バディシステムについて
- トラブルの管理
- 潜水計画
- 健康管理
- 減圧症について
- ダイブテーブル
などなど
勉強というと退屈そうなイメージを持つ方もいると思いますが、今まで知らなかったことを知る楽しさがあるので、案外受講する方も「へぇ〜そうなんだ!」と楽しんでもらえる方が多いです。
例えば、、、
水の中では陸上よりも約1.3倍(33%)モノが大きく見えるので、ダイビング中に見たちょっと大きい魚は実際はそこまで大きくないってことになります。
陸上よりも三回りもモノが大きく見えるなんて面白いですよね。
学科講習ではこういった面白い、新たな知識を勉強していくわけです。
そして最後には50問のテストを行いますファイナルエグザムというやつですね。
テストの合格点に届かなかったらどうしよう…と不安に思う方が多いですが、合格点に届かなくても間違えたところをインストラクターがちゃんと説明して、再テストを受けることができるので安心してください。
事前学習で予習しておこう
ほとんどのダイビングショップではライセンス講習の予約をすると事前に教材を送って、事前学習をお客さんにしておいてもらいます。
もちろんすべてを理解する必要はありません。
簡単に予習をすることで実際の学科講習を円滑に進めることができるので、時間がある時に少しずつマニュアルをみて事前学習しましょう。
学科講習を自宅で終わらせるeラーニング
実は各団体で自宅で前もって、学科講習をすべて終わらせることができるeラーニングというシステムがあります。
例えばPADIであれば、eラーニング専用のウェブページにログインして、学習を進めることができます。
パソコン、スマートフォン、タブレットからアクセスできるので、通勤途中の電車やカフェなど、どこでも勉強することができるのでとても便利です。
ちなみに最終テストもeラーニングで受けることができるので、現地ではほぼ学科講習が必要なくなります。
(ショプによっては簡単に学習の確認があるところもあります)
少しずつ自分のペースで勉強して、理解を深めたいという方はeラーニングがおすすめです。
限定水域講習
限定水域では足つく浅い水深で行われます。
本州のダイビングショップでは、プールで限定水域を行うのが主流です。
沖縄でもプールで限定水域を行っているショップもありますが、実際の海で講習を行うところがほとんど。
限定水域で行う講習は下記の「水域で行うスキル」のところで紹介しているものをやっていきます。
レギュレーターを口から外したり、マスクを外したりするので、最初にうちはダイビングに慣れていないため安全を考慮してすぐに顔を水中から出せるような浅い水深なので安心してください。
ちなみにスキルを練習する時は、なにかあってもすぐにインストラクターが手助けできるようにスタンバイしているので大丈夫です。
足がつく浅い水深だからと言っても水中は水中。
水の中で呼吸をしたり、バランスを取ったり、耳抜きをしたり、始めのうちは焦ってしまうかもしれませんが、慣れてくると、どんどんダイビングが楽しくなっていきますよ!
海洋実習
さぁ限定水域での講習が終わったらいよいよ本格的に水深を深くしていきながら潜っていきます。
オープンウォーターダイバーの場合は最大水深が18mとなっていますが、そこまで深い水深で講習自体は行いません。
大体水深10m前後くらいで行う感じですかね。
ただ水深18mまで潜っていってその水中世界を感じてもらうということはします。
水深18mで水面を見上げると水面が遠くに見えて、「海に潜ってる!!」という感覚をすごい感じますよ。
海洋実習では限定水域で練習したスキルをもう一度、深い水深で練習したり、ホバリングという中性浮力の練習をしたりします。
中性浮力はダイビングにおいてかなり重要なスキルになってくるので、これをみっちり練習しながらフィンキックの練習もします。
講習最後のダイビングはかなり余裕も出てきて水中を楽しむこともできるようになりますよ。
水域で行うスキル
ライセンス講習中に行うスキルはどれも安全にダイビングを楽しむために必要なスキルです。
それぞれなんのために必要なスキルなのかをまとめてみました。
器材セッティング
器材を正しくセッティングしないとBCDに給気が出来なかったり、タンクが外れたりすることもあるので、セッティングの方法はしっかり覚えておきましょう。
プレダイブセーフティチェック
ダイビング器材に万が一不備があった場合あり、そのままダイビングを行ってしまうと水中で思わぬアクシデントに遭う可能性が高くなります。
プレ大分セーフティチェックでは陸上でバディと協力してお互いのダイビング器材に不備がないか?故障などしていないか?を確認するために行います。
BCD操作
浮力の調整をするのにBCDは欠かせません。水中で慌てずに操作できるように練習します。
水中での呼吸
ダイビング中はゆっくりとした呼吸を心がけて深呼吸をするイメージ。どうしてもタンクの中の空気が限られているので、ゆっくり呼吸すればそれだけタンクの空気の節約にもなります。
レギュレーター・クリア
口の中に入ってきた水を飲み込んでしまわないように、慌てずに水を出す(クリアする)方法を練習します。
レギュレーター・リカバリー
ダイビング中に岩や誰かの手などにホースが引っかかって勢いよくレギュレーターが口から外れてどこにいってしまったかわからなくなったら焦りますよね。
レギュレーターリカバリーはそんな時に確実にレギュレーターを手元に持ってくるやり方を学びます。
マスククリア
マスクの中に水が入ってきて、目に水が入ったら痛いですし、それがキッカケで別のトラブルが発生するかもしれません。
そうならないようにマスククリアではマスク内の水を綺麗に抜く方法を練習します。
潜降・浮上
ダイビングは泳いで水中を移動している時よりも、潜降・浮上をしている時の方がトラブルに繋がるリスクが大きいんです。
潜降のスピードが早すぎると耳抜きが追いつきませんし、浮上スピードが早すぎると肺の過膨張障害の危険性が増してしまいます。
なので、ライセンス講習全体を通して、安全な潜降・浮上のスキルを身に着けていきます。
マスク脱着
レギュレーターと同じようにマスクもダイビング中不意に外れてしまう可能性もあります。
マスクが外れるとほとんど目が見えなくなりますし、鼻から水を吸ってしまうかもしれません。
万が一マスクが外れても慌てずに口で呼吸し続けて、マスクを付け直す練習をしていきます。
もちろん外している間は鼻から息を吸わないように気をつけましょう。
足のつり
泳いでいる時に急に足がつっても慌てないように対処する方法を学びます。
疲労ダイバー曳行
これは一緒に潜っているバディなどが水面で泳げないほど疲れている時に岸やボートまで安全に引っ張って(押して)連れて行く方法です。
エア切れとバックアップ空気源の使い方
ダイビング中に万が一エアが切れてしまった場合でもバディのエアを分けてもらえるように2人1組で潜るシステムが基本となっています。
いざという時にどういう手順でエアをもらうのか知っておくことで万が一の事態も対応できるようにしておきます。
フローレギュレーターからの呼吸
実はレギュレーターというのは故障した場合でもエアが止まってしまうことはありません。(エア切れは別ですが)
たとえ故障したとしてもエアは止まらずに出続けるような仕組みになっています。
ですが、かなり勢いよく空気が出続ける(フリーフロー)状態になってしまうので、普通に咥えて呼吸しようとしても入ってくる空気の勢いがすごすぎて、息を吐くことができないのでものすごく苦しいです。
そんなときでも安定した呼吸をするために擬似的なフリーフロー状態をつくって練習します。
コントロールされた水中スイミングアセント
このスキルは万が一ダイビング中にエア切れになり、近くにバディ(予備の空気元)がない場合に安全に浮上するためのものです。
息を止めたり、急浮上をしたりすると高くなる減圧障害のリスクを下げるためにも覚えておくべきスキルとなっています。
マスクなし水中移動
マスク脱着でマスクのつけ外しをやりますが、マスクがなくても水中を移動できるように練習します。
例えば、水中でマスクが壊れて使用できなくなった場合、バディに誘導してもらいながら安全に浮上するために水中を移動しなくてはいけないということが起こるので、そうなっても対応できるように練習しておきます。
フィンピボット
ダイビング中に呼吸で浮き沈みする感覚を掴むためにフィンピボットで練習します。
水底にうつ伏せになり、フィンの先端を軸に呼吸で体を浮き沈みさせます。
この感覚がわかってくるとダイビングの面白さも格段に上がりますよ。
ホバリング
フィンピボットで練習した呼吸のコントロールをさらに突き詰めていくと、フワフワと体が浮いているようなホバリングをすることができます。
BCDの脱着 (水面・水中)
ダイビング中にBCDに何かしらのものが絡まったときに、自分で外せるようにしておくために練習します。
BCDを脱ぐと言ってもレギュレーターは咥えたままなので呼吸は変わらずにすることができるので慌てず行えば問題ありません。
水中ウエイト脱着
水中でウエイトを付け外しするスキルです。
基本的にダイビング中にあまり使うことはないと思いますが、例えば、オクトパスのホースの上からウエイトを巻いて潜ってしまったことに水中で気づいたときなどに使える尽きるです。
ダイビング講習のよくあるQ&A
最後によくいただくダイビング講習に関する質問をまとめておきます。
Q,ライセンスは何日で取得できますか?
A,オープンウォーターダイバーのライセンスは3日間で取得が可能です。
旅行の日程としては3泊4日になります。初日に学科講習を終わらせて2,3日目で限定水域講習と海洋実習を行います。
減圧症の関係でダイビング後の飛行機の登場はできないため、1日空ける必要があります。
Q,体験ダイビングもしたことない全くの未経験でも参加できますか?
A,ダイビングが全く初めての方でもライセンス講習にご参加可能です。
実際、ライセンス講習を受講いただく半分くらいの方が全くの初めてでご参加されています。
ただし、心配な方は1度、体験ダイビングでダイビングがどのようなものか体験しておくのがおすすめ!
Q.講習費がショップによって違うのはなぜですか?
A,これに関しては、ダイビング団体が「講習はいくらでやりなさい!」という取り決めがないため、各ショップの判断で値段設定をしているからです。
すごく安くライセンス講習を開催しているショップもありますが、安いということは何かしらの理由があるはずなので、あまりにも平均価格よりも安い場合は気をつけた方が良いかもしれません。
大体ライセンス講習の平均価格は38,000〜45,000円くらいになると思います。
Q,オープンウォーターダイバーを取得するとなにができるようになるんですか?
A,オープンウォーターダイバーを取得すると、水深18mまで潜れるようになったり、インストラクターがいなくてもバディがいればダイビングができたり、色々なことができるようになります。
詳しくはこちらの記事で解説してるのでよければ見てみてください。
まとめ
今回は、オープンウォーターダイバーのライセンスを取得すための講習を詳しく解説しました。
講習内容は大きく分けて3つ!
- 学科講習
- 限定水域講習
- 海洋実習
ダイビングが全くの初めてでも最初は足のつく水深で講習を行っていくので、緊張せずに楽しむ気持ちで参加してみてください。